①いつ頃の予防接種が望ましい?
ワクチン接種後に十分な免疫を獲得するのに約2週間を要するため、流行時期から考えると10月後半から11月中までの接種が望ましいです。毎年1月から3月上旬に流行のピークを迎えますので、12月中旬までにはインフルエンザワクチンの接種を終えることを推奨します。
②1回のワクチン接種でどのくらい効果が持続するの?
ワクチンは接種してからおよそ14日間で免疫が安定し、約1ヶ月で抗体価がピークとなり、その後5ヶ月間かけて有効性が低下していきます。小児では1回の接種では十分な免疫が得られないため、2回接種が推奨されております。
③インフルエンザワクチンの有効性は?
国内の施設入所者の高齢者の研究ではワクチン接種によって死亡率が80%以上低下、海外の研究では成人で36〜55%、高齢者で40〜55%の方に発症予防効果があったことが認められております。発症予防も重要ですが、なにより小児や高齢者、基礎疾患をお持ちの患者様の重症化予防が大事です。
この冬インフルエンザにかからないように、また罹患してしまっても重症化しないように過ごされることを祈っております。
参考文献など
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/01/dl/s0115-8c.pdf
Influenza Other Respir Viruses. 2024 May; 18(5): e13284.