バセドウ病治療薬『メルカゾール』について|八尾市の内科・美容皮膚科、歯科|みらい内科歯科クリニック

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バセドウ病治療薬『メルカゾール』について

内分泌専門医の医師の濱澤です。
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)では、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される状態を多くの場合、メルカゾールという薬で治療をしていきます。今回はバセドウ病治療薬『メルカゾール』についてお話させていただきます。

バセドウ病は自己免疫的な機序により甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、様々な症状をきたすご病気です。よく見られる症状としては、下記のようなものがあります。

・ドキドキ動悸がする、脈が速い
・手が震える(振戦)
・暑がり、汗をかきやすい(発汗)
・やせていくのに食欲はある(体重減少)
・疲れやすい、イライラしやすい、落ち着かない
・首の前側が腫れて見える(甲状腺が腫れる)
・目が出てきたように見える、目が乾く、まぶしい(甲状腺眼症)



そして、症状や身体所見からバセドウ病を疑えば、血液検査で甲状腺ホルモン(FT3・FT4)、TSHの値の確認、甲状腺に対する抗体(TSH受容体抗体)の有無の確認、甲状腺の大きさや血流を超音波検査(エコー検査)で確認し、総合的に診断します。バセドウ病の治療となれば、メルカゾールにより薬物治療、放射性ヨウ素を使って甲状腺の働きを弱める治療(アイソトープ治療)、甲状腺を手術で取り除く治療の3通りありますが、基本的にはまずはメルカゾールによる内服加療を開始します。


まずは、メルカゾール5mgを1日3錠からスタートして、血液検査で甲状腺ホルモン値が徐々に正常化してきたら、少しずつ減量していきます。大まかに3錠 → 2錠 → 1錠と段階的に減らしていき、1錠で数か月安定していれば、次は隔日投与(奇数日または偶数日のみ服用)、週に2回内服という形に徐々に減薬していきます。目安としては、バセドウ病の程度によりますが、発症から1〜2年程度は薬を続ける必要があります。しかしながら、バセドウ病は自己免疫疾患のため再発することや、減薬できても再燃することがあり、長期に服用が必要となることも珍しくありません。



メルカゾール内服による初期治療の際は特にメルカゾールの副作用に注意する必要があり、治療を始めて最初の3ヶ月の間に起こることが大半です。この期間は2~3週に1回、副作用の有無を血液検査などで確認します

メルカゾールの副作用には下記のようなものがあります。
無顆粒球症(白血球の成分の1つである好中球が減少するため、細菌感染を起こしやすく、発熱や咽頭痛などの症状が出ます。)
蕁麻疹・かゆみ(副作用の中で最もよく見られる症状が、かゆみを伴う発疹です。)
肝機能障害(症状としてムカムカする、食欲が落ちる、だるさを感じる、黄疸などがあります。)
血管炎(頻度は低いですが、四肢のしびれや血尿などをきたすことがあります。)
関節痛

メルカゾールの強い副作用が出た場合、メルカゾールによる投薬治療を何年も続けたが再燃を繰り返す場合などは、ほかの治療法である手術療法やアイソトープ治療を選択することがあります。


バセドウ病の治療は、再発や再燃のリスクもあり比較的長く付き合っていかないといけないケースが多いですが、適切な管理を続ければ、徐々に症状も軽快していきます。
当院では、甲状腺の専門医が甲状腺エコーと血液検査を組み合わせながら、診療を丁寧に行っています。治療に不安がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。