甲状腺がんについて|八尾市の内科・美容皮膚科、歯科|みらい内科歯科クリニック

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甲状腺がんについて

甲状腺がんとは?
内分泌代謝内科医の濱澤です。今回は甲状腺のがんについてお話させていただきます。のどぼとけのすぐ下に位置する甲状腺という臓器にできるがんを甲状腺がんと呼びます。甲状腺がんは、頭頸部にできるがんの中でも比較的進行が遅く、タイプによりますが、がんとしてはおとなしいタイプといわれています。



甲状腺癌はごく小さいものまで含めると約10人に1人に認められるほど意外と多い疾患です。女性に多い傾向があり、甲状腺がんと診断される女性の数は、男性の約3倍に上ります。甲状腺がんにかかる年齢のピークは70代ですが、女性の場合は20~30代の若い世代で発症する人も少なくありません。甲状腺がんの原因としては、放射線被ばくや食習慣、ヨウ素の過剰摂取などが甲状腺がんのリスクを高める可能性があります。また、甲状腺がんの種類によっては生まれつきの遺伝子の変異が原因の場合もあり、家族歴も関係していることもあります。

甲状腺がんの症状

自覚症状で首の前面にしこりを感じたり、健診での触診で甲状腺の腫大を指摘されることがあります
。がんが進行して首のリンパ節に転移が起こると、首の横にもしこりを触れるようになります。そのほかの症状としては、甲状腺がんにより声帯の神経が障害されると、声のかすれ(嗄声)などがあります。また、未分化がんなどの悪性度の高いがんでは、血が混じった痰息苦しさ飲み込みにくさ首の痛みなどの症状が現れることもあります。しかしながら、がんの大きさが一定を超えないとこれらの症状は来さないことが多く、ご家族さんに甲状腺腫瘍の方がおられたり、健診でしこりを指摘された方、ご心配な方は無症状でも検査をお勧めします。



甲状腺がんの種類

原発性甲状腺がんには、乳頭がん濾胞がん髄様がん未分化がん悪性リンパ腫などの組織型があります。甲状腺がんの中で最も多いのが、約90%を占める乳頭がんと言われています。リンパ節への転移が多くみられるものの、非常にゆっくり進行するおとなしいタイプのがんで、直径1cm未満の微小な癌は長い経過のなかでも増大することが少なく、生命の予後に関係がないことも多いです(→定期的なエコー検査で大きさの変化や腫瘍内部の変化の評価は必要です)。濾胞がんは甲状腺がんの約5%を占め、乳頭がんの次に多いがんです。乳頭がんと比べるとリンパ節転移は起こりにくいものの、肺や骨などの甲状腺から離れた臓器への転移(遠隔転移)を起こしやすい傾向があります。髄様がんは甲状腺がん約1~2%を占めるがんで、乳頭がんや濾胞がんと比べると進行が速く、リンパ節や肺、肝臓などへの転移を起こしやすい性質があります。悪性リンパ腫は甲状腺がんの約1~5%を占め、もともと橋本病(慢性甲状腺炎)のある人に多く発生する傾向があります。未分化がんは甲状腺がんの約1~2%を占め、非常に進行が速く、悪性度の高いがんです。

甲状腺がんの診断


甲状腺がんの検査では、まず甲状腺の周りの触診を行い、首に超音波(エコー)を当て、甲状腺の大きさやしこりの性質、リンパ節転移の有無を調べます。甲状腺がんが疑われる場合、しこりに細い針(採血と同様の針)を刺し、注射器で吸い出した細胞を顕微鏡で調べる検査を行います。細胞診は、腫瘍が良性か悪性かを判別し、組織型を分類するために必要な検査です。これらの中でも特に甲状腺エコー検査は腫瘍の形態や大きさを評価するのに非常に大事な検査となります。




甲状腺がんの治療

甲状腺癌に対しては、放射線療法や化学療法はあまり効果を期待できず、基本的に手術が治療の中心となります。手術は通常、腫瘍のある側の腺葉を切除する腺葉切除(半切)が標準ですが、癌の広がりやリンパ節転移の状態に応じて切除範囲の拡大やリンパ節郭清を行います。がんが小さくリスクが低いと考えられる場合は、積極的な治療を行わず、定期的な超音波検査を実施して経過観察をすることも多々あります。

当院では甲状腺の専門医が甲状腺腫瘍や橋本病(甲状腺機能低下症)、バセドウ病(甲状腺機能亢進症)など様々な甲状腺疾患について診療をしておりますので、甲状腺のことでご心配な方はお気軽にご相談ください。